当院でおこなっている透析について
腎臓の働き
腎臓は体内で発生する老廃物や不要な水分を尿として体外へ排出したり、貧血の改善や骨の健康を保つホルモンを産生したりなど、重要な役割を果たしている臓器です
このような腎臓の機能が低下することを腎不全とよび、体の健康なバランスが保てなくなります。腎不全がさらに進行すると尿毒症という命に危険が及ぶ状態となります。
進行した腎不全に対する治療には腎移植と透析療法(血液透析、腹膜透析)がありますが、現在最も一般的に行われているのが透析療法です。
人工透析
透析治療とは機能しなくなってしまった腎臓の代わりに、フィルターやダイアライザーという装置(人工腎臓)で血液から老廃物や余剰な水分を取り除き、浄化する治療法です。
透析治療には血液透析(HD)や血液濾過透析(オンラインorオフラインHDF)などがあり、当院では全ての治療法を行うことが可能です。
当院の人工透析の特徴
①充実した医療提供体制
- 高座渋谷じんクリニックでは通院透析治療を行っており、ベッド数は28床です。
- 当クリニックでは患者さんに合わせた透析を考えて、血液透析(HD)、血液濾過透析(HDF)などを行う事ができます。
- また、質の良い透析施行のために重要だと考えられている水質管理にも力を入れ、 水処理装置も設置しています。
- 透析治療を行なっていくうえで重要なドライウェイト(適正体重)の設定には、通常行われるレントゲン検査や採血検査に加えて、医療用体成分分析装置(In Body) での評価を行なっております。
②充実したサービス
- 玄関までの送迎完備(希望者)
【皆様お1人ずつ、玄関先までお迎え、お送りいたします】 - 透析専門クリニックとして患者さまに安全と安心をご提供できる様、質の高い 医療を目標に職員一同、日々努力しています。
- 近隣の総合病院と診療連携し、合併症の治療や入院などが必要となった際に対応いたしております。
- 旅行透析
- それぞれのベッドには専用のTVが備えてあります。(利用は無料です)
- 管理栄養士による栄養指導もあるのでアドバイスをすることも可能です。
シャントPTA
シャント血管に狭窄(血管がせまくなっている状態)が存在すると、正常な透析が行えなくなったり、シャントが閉塞してしまい緊急手術や再建手術が必要となる場合があります。そのため、早期の発見と治療が大切です。
当院では全ての患者さんに対し定期的な超音波検査を施行し、シャントの状態管理を行っております。シャント狭窄が認められた場合には、患者さんと相談し治療方法を選択していく方針をとっております。
当院では、風船のついたバルーンカテーテルを用いて細くなった血管を拡張させる、シャントPTAとよばれるカテーテル手術を行います。
ここでは、シャントPTAの簡単な流れをご紹介しています。
手術の方法
- 手術は局所麻酔で行います。術中は医師や看護師との会話が可能です。普段の透析の際に使用している局所麻酔用のシールやクリーム(ペンレステープ、エムラクリーム)をあらかじめマーキングした部位に貼って来院して頂きます。
- 処置はベッドに仰向けで寝た状態で行います。シャント側の上肢を消毒し、清潔な布で治療する部位の周りを覆います。
- 局所麻酔を追加で使用してから血管シースという、手術器具を出し入れするための細いチューブをシャント内に留置します(普段透析で使用している留置針と同じくらい、もしくはひとまわり太い管です)。
- 次に、留置したシースから、バルーンカテーテルという血管をひろげるための風船がついた細い管を通していき、シャントの細くなっている部分で膨らませます。これにより血管をひろげることができます。
- バルーンカテーテルでの血管拡張時間は1箇所につきおよそ1?2分程度ですが、拡張後にふたたび狭窄する場合があるのでその際は再度バルーンを膨らませて血管を広げます。拡張が確認できたところで手術は終了です。
- 終了後はシースを抜き圧迫止血をします(およそ10分間)。手術が透析日の場合にはそのままシースを利用して透析を行い、透析終了後に抜去して帰宅します。